耳の中で自分の声が響く。
吐き気がする。
呼吸が短くなる。
耳管開放症は、ホントにツラいです!
病院通いして、かれこれ6年以上経っても耳管開放症が治らない。
今、漢方薬を飲んでいるけど、耳管開放症は漢方薬では完治しないの?
今年こそ、耳管開放症を治したい!
そうだ、セカンドオピニオンしよう!!
そうして、セカンドオピニオンに踏みきったところ、自然治癒と厳しい現実が待っていました。
今回は、セカンドオピニオンで漢方薬治療から自然治癒にきりかえ、3ヶ月行ってきたことをお伝え致します。
耳管開放症患者数は推定100万人?
私は2012年ごろに「耳管開放症(じかんかいほうしょう)」と診断されました。
「耳管開放症(じかんかいほうしょう)」の人は、耳がふさがった感じ(耳閉感)や自分の声が大きく聞こえる(自声強聴)などの症状があり、吐き気やめまいなどを引き起こします。
「耳管」とは、耳の奥と鼻の奥とつながっている管のことで、大気と耳との圧調整を行っており、通常は開いたり閉じたりしています。
「耳管開放症」の人は、その「耳管」が開きっぱなしの状態になるのです。
耳管が開きっぱなしなのに、耳がふさがった感じになるなんで不思議ですね・・・
耳管開放症の患者数は、100万人ともいわれています。
およそ5対3の割合で女性に多く、なかでも30代、40代に多い病気です。
耳管開放症は2000年以降、多くの人に認知されるようになりましたが、まだ治療法は確立されていません。(2013.4.22 07:00週刊朝日)
芸能界でも耳管開放症を患った方はいらっしゃいます。
中島美嘉さん(当時27歳)は2010年に無期限の歌手活動休止を発表しましたが、その後4か月で復帰されています。
川崎麻世さん(当時49歳)は2013年に3年ほど前から耳管開放症の症状があることを告白されています。
お二人とも、耳管開放症が完治されたわけではなく、耳管開放症と上手く付き合いながら仕事を続けているようですね。
耳管開放症になる明確な原因は不明ですが、ストレスや、急激な体重減少、妊娠中などがあげられています。
対処法としては、頭を下にしたり、お風呂に入ると一時的に良くなります。
まぁ、効かないことも多々ありますが・・・
治療方法とされているのは、次のとおりです。
保存療法 |
手術 |
・加味帰脾湯(石川 1994) |
・経鼓膜チューブ留置 |
参照:ウィキペディア
聞きなれない治療法ばかりですね。
この中で私がしていた治療法は、「加味帰脾湯(かみきひとう)」をはじめとする漢方薬治療です。
耳管開放症は漢方薬では完治しない?
初めて耳管開放症と診断されたときに、耳管開放症の症状に効くといわれる「加味帰脾湯(かみきひとう)」を処方されました。
しかし、私にはまったく効果が感じられず、その後、別の病院にうつり、「当帰勺薬散(とうきしゃくやくさん)」や「葛根湯(かっこんとう)」を処方していただきました。
今まで3つの漢方薬を飲んでいましたが、私の中で一番効果があると感じられたのは、「葛根湯」でした。
3つの漢方薬を飲んでいたときの状況は、こちらの記事をご覧ください。
>>耳管開放症にきく漢方薬とは?私が試した3つの漢方薬を紹介!
しかし、6年も漢方薬を飲んでいますが、耳管開放症の症状が和らぐだけで、いつまで経っても耳管開放症が完治することはありません。
去年あたりから、耳の不快感から仕事もまともにできない日々が続き、もう耐えられなくなりました。
「今年こそは、この耳管開放症を抜本的に直そう!」
そうして、セカンドオピニオンという選択に踏み出すのです!!
セカンドオピニオンしようとしたらセカンドオピニオンになってしまった!
セカンドオピニオンをしようと思ったのは、今の担当医や漢方薬治療に不満をもったからではありません。
今の担当医は、よく話をきいてくださいますし、漢方薬治療も症状を和らげてくれます。
ただ、純粋に「今年こそ耳管開放症を治したい」と思ったので、治療方法の幅を広げたいと担当医に相談するつもりで、病院に電話をしました。
「○○医師は4月より異動となり、代わりの医師が診ることになりますが、宜しいですか?」
えっ!担当医が異動?!
電話対応してくれた看護士のまさかの言葉にショックでした・・・
そして、同時に「これもセカンドオピニオンになるのでは?」と思いました。
同じ病院内ではあるものの、別の医師に診てもらうのですから。
診察の予約をして、当日を迎えました。
新しい担当医は「耳管開放症」患者でもあった!
新しい担当医のはじめての診察の日がやってきました。
前の担当医と同じくらい若い男性医師です。
「僕も数年前から耳管開放症なんです。」
新しい担当医からの爆弾発言?!
耳管開放症の医師が、耳管開放症の患者を診る?
「気持ちをわかってくれそう」という思いと同時に、
「えっ、先生は治らないの?」と不安にもなりました。
私は、これまでのいきさつと、セカンドオピニオンを考えていた話をしました。
「漢方薬は私には合っているかもしれないが、気休めなのかもしれない」
と伝えると
「漢方薬で改善される方もいますが、そうではない方もいます。」
と言われました。
そりゃそうです。
ここに完治しない人がいるんだから。
実は、前の担当医の時にもそんな話がありました。
前の担当医からは、漢方薬以外に2つ提案されていました。
①耳管に管を入れる手術をする。ただし中には再発する人もいます。
②しばらくの期間、身体を休めることに集中する。
完治するかわからない手術はしたくない。
いつ治るかどうかわからないのに職場に休暇を下さいとは言えない。
そう言って選択肢を狭めたのは、私自身。
それなのに今さらセカンドオピニオンだなんて虫のいい考えをしたと改めて反省しました。
そして、「耳管開放症」の治療法は本当に確立されていないんだということを改めて実感しました。
今回から、新しい担当医が提案する治療法をちゃんとしてみようと思いました。
手術が必要というなら、手術をしてみよう。
長期休暇が必要というなら、会社に相談しよう。
しかし、新しい担当医からの治療法の提案は、今までと真逆でした。
「漢方薬をやめて運動をしてみましょう」
運動?
今までは身体を休めることばかり言われてきたので、運動という言葉にビックリしました。
新しい担当医によると、治療の前に、生活習慣の見直しからはじめたほうがいいということでした。
生活習慣の見直しとは次の3つです。
①規則正しい食生活
②十分な睡眠
③適度な運動
①と②はある程度大丈夫ですが、③に関しては全くしていませんでした。
適度な運動はストレスを緩和し、自律神経を整えるため、耳管開放症にも効果があると新しい担当医はいいます。
まずは、自然治癒ということなんですね。
自然治癒は時間がかかる?
新しい担当医から自然治癒をすすめられ、3か月経ちました。
その経緯をお伝えします。
何か参考になれば幸いです。
1ヶ月目(4/13~5/11)
新しい担当医から「漢方薬をやめて運動をしてみましょう」と言われました。
運動は、毎日軽く走ることをすすめられました。
仕事帰りに職場の近くを30分軽く走りましたが、3日目に2日間雨が降り、休み。
同時期に首が非常に痛くなったため、整骨院で治療開始。
整骨院での治療は、ストレッチが主だったので、走ることからストレッチに運動を切り替えました。
さらに、漢方薬も止めました。
今までに、漢方薬を毎日飲んでいた時期もありましたし、今日はツラいなと思うときや、とっさに耳管開放症の症状でしんどいときに飲んでいた時期もありました。(医師の判断の上です)
従って「漢方薬を完全に止める」ということは、いざというときに頼るものがなく、身体がツラい日が続きました。
2か月目(5/12~6/7)
1ヶ月経ち、病院にいきました。
「運動は毎日できず、たまにストレッチしている。漢方薬をやめたら初めはスゴくツラかったけど、今は以前とあまり変わらないツラさかも」と伝えました。
新しい担当医から「運動プラス点鼻薬にしてみましょう」とすすめられました。
点鼻薬とは、鼻から生理食塩水を入れて、開いている「耳管」をむくませる方法です。
耳管開放症の症状が出たら点鼻薬をしてくださいということでしたが、点鼻薬をすると、生理食塩水がちゃんと「耳管」に届くように仰向けのままでいなければなりません。
耳管開放症の症状が出るのが、毎度都合よく家にいるときならまだしも、職場や買い物途中の場合もあります。
結局、点鼻薬を使用することは、数回しかありませんでした。
3ヶ月目(6/8~)
さらに1ヶ月が経ち、病院にいきました。
新しい担当医から「運動はしていますか?点鼻薬はどうですか?」と聞かれました。
「運動は、最近子供と腹筋したり、先日運動会で身体を動かしたりしました。
点鼻薬は、した後すぐに楽になったという感覚は余りありませんし、仰向けのままでしなければならないので、職場では点鼻薬ができないです。」
正直に伝えたところ、新しい担当医から「運動は少しずつでいいですし、点鼻薬はあまり効果がないならやめましょう」と言われました。
そして、漢方薬にしろ、点鼻薬にしろ、一時的に緩和するのものであり、それで治る人は、耳管開放症を発症してもすぐに治っている。
私のように耳管開放症と診断されてから6年以上経っていると、もう完治はしないと改めて宣言されました。
「最近の症状としてはどうですか?」改めて聞かれました。
「朝は耳が塞がっていることが多く、会社の朝礼で挨拶など声を出すと耳に響いてツラい。そして、午後になると呼吸が乱れて過呼吸のようになることもあり、ツラいです。」と答えました。
そして「耳管開放症だけでなく、自律神経失調症もあるようですね」と言われました。
自律神経失調症とは、簡単にいうと交感神経と副交感神経のバランスが乱れていることを言います。
以前、体調不良になったときに、交感神経と副交感神経のバランスの乱れからかもと、鍼治療もしていました。
>>鍼(はり)の効果は自律神経も整える?体のバランスを整えよう!
最近、鍼治療をしていないので、久しぶりに鍼灸院にいってみようかなー。
結局のところ、耳管開放症と診断されてから時が経ちすぎて完治はないということと、一時的でも耳管開放症の症状が和らぐ自分にあった方法を見つけるためにいろいろ試してみるしかないということなのです。
これからの治療法は?
耳管開放症と診断されてから時が経ちすぎて完治はない。
自律神経失調症もある。
一時的でも耳管開放症の症状が和らぐ自分にあった方法を探るしかない。
新しい担当医から「僕はこうすると少し楽になるんですが、なりませんか?」と頭を下げました。
「頭を下にすると楽になる」とネットでみて実際してみたところ楽にならないと思っていましたが、新しい担当医の頭を下げる体勢にビックリしました。
すわりながら膝で頭をはさめるくらい頭を下げていたんです。
「すみません。私、ここまで下げていませんでした」
というと、ニッコリと「では、試してください」とおっしゃいました。
そして、改めて耳管開放症の説明をしてくださいました。
「耳管」とは、耳の奥と鼻の奥とつながっている管のことで、大気と耳との圧調整を行っており、通常は開いたり閉じたりしています。
そこが開きっぱなしで圧調節が甘くなると、鼓膜がぴんっとならず、音が耳の中でこもります。
太鼓の皮がぴんっと張っていないと上手く音がならないですよね。
耳の中で音がこもらないように、耳管による圧調節が機能するよう、耳管を太くして管を狭めてみるのが、現在おこなわれている耳管開放症の治療法なんだそうです。
「加味帰脾湯(かみきひとう)」も「点鼻薬」も「頭をかなり下に下げること」もすべて耳管をむくませたり、うっ血させたりすることで、圧力調節の甘さを改善する治療法なのだということを教わりました。
最後に「10キロくらい体重を増やすのも一つの手ですよ」と言われました。
耳管を太らせるということですか?!
出来ればその手段を使わずにすむように、規則正しい生活と一過性の治療法をしながら、耳管開放症と上手く付き合っていくしかありませんね。
まとめ
私は2012年ごろに「耳管開放症(じかんかいほうしょう)」と診断されました。
「耳管開放症(じかんかいほうしょう)」の人は、耳がふさがった感じ(耳閉感)や自分の声が大きく聞こえる(自声強聴)などの症状があり、吐き気やめまいなどを引き起こします。
「耳管」とは、耳の奥と鼻の奥とつながっている管のことで、大気と耳との圧調整を行っており、通常は開いたり閉じたりしています。
「耳管開放症」の人は、その「耳管」が開きっぱなしの状態になるのです。
耳管開放症になる明確な原因は不明ですが、ストレスや、急激な体重減少、妊娠中などがあげられています。
私の場合は、妊娠悪阻(にんしんおそ←重いつわり)による急激な体重減少や、頑張って乗り切ろうと活動を促す交感神経が過多になった時期が長かったことや思い起こせば原因はいくつか当てはまります。
対処法としては、頭を下にしたり、お風呂に入ると一時的に良くなると聞きますが、一時的ですし、あまり効果がみられないこともあります。
私は、耳管開放症の症状を一時的に和らげる方法を、3つ行ってきました。
①漢方薬治療
②点鼻薬
③頭を膝下までさげる
自然治癒で根本的に改善する方法は、規則正しい生活です。
①規則正しい食生活
②十分な睡眠
③適度な運動
私のように耳管開放症と診断されてから6年以上経っていると、もう完治はしません。
耳管開放症になったばかりの人は、自然治癒や一時的に症状を和らげる方法などを医師の診断の元試してみるといいかもしれません。
私は、自然治癒や一時的に症状を和らげる方法を取り入れながら、「耳管開放症」と上手く付き合っていくことになります。
次の診察は、2か月後!
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