「簿記3級って、本当に役に立つの?」
「取ったはいいけど、どう活かせばいいのかわからない」
そんな疑問や不安を感じている方は少なくありません。確かに、簿記3級は難関資格ではありませんが、実はビジネスの基本をしっかり学べる、非常に実用的な資格です。経理や事務の仕事で重宝されるのはもちろん、フリーランスや副業にも活かせるお金の知識が身につきます。
本記事では、簿記3級で「何ができるのか?」をわかりやすく解説しながら、資格をどう活かせばキャリアや生活に役立てられるのかを紹介していきます。
この記事を読むことで、簿記3級を「これからどう活かすか」が明確になり、働き方の選択肢がグッと広がる未来が見えてくるでしょう。
簿記3級で何ができる?
簿記3級資格は、経理分野でのスキルを向上させることや、キャリアに新たな可能性をもたらすことができます。
ここでは、簿記3級を持っていると何ができるのか?などについてお伝えします。
①経理業務の効率化ができる!
簿記3級を学ぶと、仕訳(しわけ)や帳簿のつけ方、試算表の見方などの基本がわかるようになります。これにより、日々の経費管理や伝票処理などの経理業務をスムーズにこなせるようになります。
例えば、Excelにただ数字を入れるだけだった作業も、「この支出はどの費目に仕訳すればいいか」といった判断ができるようになり、作業のスピードと正確さがアップします。
②問題解決能力の向上につながる!
簿記の勉強では「数字のズレがなぜ起きたのか」「仕訳が正しいかどうか」を自分で考えて解決していきます。このプロセスを繰り返すことで、自然と論理的に考える力や問題解決力が身につきます。
経理だけでなく、仕事や日常生活でも「根拠を持って判断する力」が育つので、仕事の幅が広がるのも大きなメリットです。
③給与と報酬の向上につながる!
事務職や経理補助の求人では、「簿記3級以上」の資格が応募条件になっていることがよくあります。資格を持っていると採用されやすくなるだけでなく、時給や給与が高く設定されていることもあります。
また、フリーランスや副業で仕事を受けるときにも、「簿記3級を持っている」とアピールできることで、報酬アップの交渉材料になることもあります。
④高度な資格へのステップアップができる!
簿記3級は、上位資格である「簿記2級」や「日商簿記1級」への入り口として最適です。基本をしっかり学んでおくことで、より専門的で実務に直結する知識がスムーズに身につけられます。
特に簿記2級以上になると、企業の決算書の作成や財務分析もできるようになるため、転職やキャリアアップにも強力な武器になります。
⑤独立起業への一歩につながる!
「いつか自分でお店を持ちたい」「フリーランスとして働きたい」と考えている人にとって、簿記3級の知識は心強い味方になります。
売上や経費、利益の管理を自分で行えるようになると、外部の経理に依存せず、数字をもとに自分で経営判断ができるようになります。起業後の失敗を減らし、利益をしっかり残すためにも、簿記の基礎知識は必須です。
簿記3級を持っていると有利になる仕事
「簿記3級って就職や転職に使えるの?」と気になる方も多いはずです。結論から言うと、簿記3級は未経験でもチャレンジしやすい仕事や、将来性のある働き方でしっかり役立ちます。
ここでは、具体的にどんな仕事で簿記3級が活かせるのかを紹介します。
経理補助・会計事務所スタッフ
もっとも簿記3級が活かしやすいのが、「経理補助」や「会計事務所スタッフ」の仕事です。たとえば、伝票の仕訳や入力、領収書の整理、会計ソフトへのデータ入力など、基本的な業務は簿記3級の知識で対応できます。
中小企業では、経理の仕事を一人で任されることも多いため、簿記の基礎知識があるだけで重宝される存在になります。パートやアルバイトでも採用されやすい職種です。
医療・建設・小売などの一般事務
一見、簿記と関係なさそうに見える業界でも、「事務職」として簿記の知識があると有利です。たとえば、医療機関では診療報酬の管理、小売業では売上管理、建設業では請求書や経費の処理など、数字を扱う業務が多く発生します。
簿記3級を持っていると、「この人は基本的なお金の流れを理解している」と評価され、未経験からでも採用される可能性が高くなります。
フリーランスや副業
実は、簿記3級は「雇われる側」だけでなく、「自分で稼ぐ」スタイルにも役立ちます。たとえば、ライター・ハンドメイド作家・オンラインショップ運営など、副業や個人事業をしている人にとって、収入と支出を自分で記録し、確定申告する力はとても重要です。
簿記3級があれば、クラウド会計ソフトと組み合わせて、自分のビジネスのお金を管理することができます。税理士に丸投げする前に、基本的なことを自分で理解できると、ムダなコストも防げます。
簿記3級が役に立たないと言われる3つの理由
「簿記3級なんて意味ない」「あまり役に立たないんじゃない?」という声を耳にしたことがあるかもしれません。確かに、すべての状況で万能な資格ではありませんが、そう言われる背景にはいくつかの理由があります。
ここでは、その代表的な3つの理由と、逆にどうすれば価値を高められるのかも合わせて解説します。
①資格を取っただけでは仕事に直結しにくいから
簿記3級は基礎的な内容にとどまるため、資格を取得しただけではすぐに「経理の即戦力」として採用されることは少ないのが現実です。あくまで「経理をやる上での土台」として評価される資格であり、実務経験がないと企業側からするとアピールが弱いと判断されることもあります。
とはいえ、未経験OKの経理補助や事務職の求人では評価されるケースも多いため、「実務の入口資格」として捉えるのが正解です。
②資格を活かす場面が限られているから
簿記3級で学ぶ内容は、主に小規模な会社や個人事業主向けの経理知識が中心です。そのため、大企業の経理部門や高度な財務業務には通用しにくく、資格だけで評価されにくい場面もあります。
ただし、業種によっては小さな経理部門が1人で広く対応しているところもあり、そうした職場では「基本が分かる人」は歓迎されやすい傾向にあります。
③持っている人が多く差別化しにくいから
簿記3級は比較的取りやすい資格で、学生や主婦、社会人まで幅広い人が取得しています。そのため、持っているだけでは「特別な強み」とまでは言えず、ライバルとの差別化が難しいと感じる人も多いです。
しかし、簿記3級をきっかけに簿記2級や実務経験を積んでいけば、将来的に大きな武器になります。まずは簿記を学んだことをアピールし、次のステップにつなげる意識が大切です。
簿記3級はキャリアの入り口!おすすめの活かし方
簿記3級は「ゴール」ではなく「スタート地点」の資格です。資格を取ったあと、どのようにキャリアにつなげていけばよいのか。
ここでは簿記3級を活かすための実践的なステップを3つに分けてご紹介します。
まずは実務経験を積んでみる
簿記3級を活かすには、「知識を使ってみること」が何より大切です。パートや派遣などでも、仕訳や経費精算を扱う仕事は多くあります。未経験OKの求人に応募して、まずは現場で経験を積んでみましょう。
実際に働いてみると、「あ、これは勉強した内容だ!」と感じることも多く、理解がより深まります。
簿記2級・FPなど関連資格でスキルアップ
簿記3級を取ったら、次のステップとして「簿記2級」や「ファイナンシャルプランナー(FP)」の取得を目指すのもおすすめです。
簿記2級は、より専門的な経理・会計の知識が問われ、企業の決算書を扱えるレベルになります。
一方FPは、保険・年金・税金などの知識が身につくので、家計や副業、資産形成にも役立ちます。
クラウド会計ツールを使って実践
学んだ知識は、自分自身の生活にも活かせます。たとえば、freeeやマネーフォワードなどのクラウド会計ソフトを使って、家計管理や副業の収支管理をしてみると、簿記の考え方がより身近に感じられます。
「お金の流れが見えるようになった」「貯金が増えた」という声も多く、実生活で使うことが簿記のスキルをさらに強化してくれます。
まとめ|簿記3級で何ができる?キャリア形成の第一歩として役立てよう!
簿記3級は、「お金の流れを理解する力」を身につけられる、誰にでもチャレンジしやすい資格です。
経理や事務の仕事に活かせるのはもちろん、家計管理や副業、起業にも役立ちます。「役に立たない」と言われることもありますが、実際は「どう活かすか」次第。実務経験を積んだり、簿記2級へステップアップしたりすることで、キャリアの幅は大きく広がります。
簿記3級をあなたのキャリア形成の第一歩として、役立てていきましょう!
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