巡回監査士補の勉強時間はどのくらいでしょうか?
税法を学ぶことが初めての主婦が税理士事務所に転職し、いきなり待ち受けていたのが、巡回監査士補の試験でした。
巡回監査士補の試験に合格できて、ようやく関与先の企業様を守るための知識を習得するスタートラインに立つことができるとあって、避けては通れない道でした。
この記事では、フルタイムで働く主婦がどのくらいの時間をかけて巡回監査士補に合格できたかを紹介します。
これから巡回監査士補を受ける方の参考になれば幸いです。
巡回監査士補とは?
巡回監査士補は、主に税理士事務所及び税理士法人に勤務する職員を対象とした資格です。
企業や組織の内部監査をサポートするための基礎を網羅しており、TKCの税理士事務所及び税理士法人に入社すると1番初めに受験することを求められます。
巡回監査士補は年に1回!
巡回監査士補試験は年に1回しか行われません。
例年、11月の2〜3週目の平日に行われており、令和5年の試験日は11月14日(火)となっています。
つまり、試験を受ける機会は限られており、しっかりと準備する必要があります。
巡回監査士補の合格率は?
巡回監査士補の近年の合格率(https://www.tkc.jp/tkcnf/jyunkaikansashi/)は次の通りです。
平成30年度 (2018年度) | 21.1% |
令和元年度 (2019年度) | 20.8% |
令和2年度 (2020年度) | 23.6% |
令和3年度 (2021年度) | 31.2% |
令和4年度 (2022年度) | 19.0% |
巡回監査士補試験の合格率は、20~30%くらいと比較的低い傾向があります。
そりゃそうです。
簿記などの資格を取得して税理士事務所に就職した人にとって、巡回監査士補試験で学ぶ税法は、未知の世界。
試験科目は6科目もあるのですから。
・巡回監査II
・所得税法
・法人税法
・消費税法
・相続税法
聞いただけでめまいがします。
しかも私が初めて受験した年は、巡回監査IとIIが3つに別れていた最後の年で全部で7科目でした。
でも、これだけの基礎を学ばないと関与先である企業様を守ることができないということなんだなぁと責任重大な気持ちになりました。
こちらの記事に、以前の巡回監査士と巡回監査士補の合格率や私が巡回監査士を受けるキッカケなどが書いてありますので、合わせてご覧ください。
巡回監査士補の勉強時間は?
巡回監査士補試験に合格するためには、適切な勉強時間を確保することが重要です。
なぜなら、税理士事務所で働きながら資格勉強をしていくことになるからです。
では、どれくらいの勉強時間が必要なのでしょうか?
私の巡回監査士補の勉強時間は、600時間です。
私は1年目に法人税と相続税を落とし、2年目は法人税法を落とし、3年目で全科目受かりました。
巡回監査士補勉強時間(1年目)
1年目の5月〜10月までは、月2回勤務時間に1日講習会がありました。
自分で勉強しはじめたのは、7月からです。
毎日、仕事が終わり、家事育児が落ち着いた22時ごろから1時間程度していました。
さらに、仕事の休憩時間や朝早く起きて、少しずつ勉強してたので、大体1日2時間くらいはできていました。
だいたい1年目は300時間になりました。
巡回監査士補勉強時間(2年目)
2年目は法人税と相続税だけ勉強しました。
2年目は講習会がないので、6月から勉強しはじめました。
平日2時間、週末は試験日2ヶ月前になる9月から土曜日だけ図書館に行っていました。
お陰で2年目は200時間くらいは勉強時間を確保できました。
巡回監査士補勉強時間(3年目)
3年目は法人税法1科目だけでしたので、8月頃から勉強をはじめました。3年目はだいたい100時間勉強できました。
勉強時間を確保するための計画の立て方
フルタイムで働く主婦は、仕事、家事育児と毎日が大変です。
限りある時間内で効果的に学べるように、勉強計画を立てることが大切になります。
まず、自分の日常スケジュールを確認し、どの時間帯に勉強できるかを考えましょう。
仕事や家庭の都合に合わせて、週ごとに勉強時間を確保する計画を立てます。
このとき、細かく勉強計画を立てるのではなく、ざっくりと週ごとの勉強計画を立てるとよいでしょう。
週末集中勉強
週末に長時間勉強できる場合、土日を利用して主要なトピックスに集中して学習しましょう。
とはいえ、主婦は家族の理解や協力が必要です。
私の場合は、試験前2ヶ月の土曜日に図書館に行き、勉強に集中することができました。
日常学習
試験勉強は日々の学習がかかせません。
平日は仕事や家事育児で慌ただしく過ぎていきますが、毎日少しずつ学習することが効果的だと理解していたので、スキマ時間を活用するように努力しました。
主婦は仕事の昼休みや家事の合間を活用して、テキストを読んだり例題集を解いたりしましょう。
しかし、まとまった時間が取れないので基礎問題をひたすら解くしかありません。
その積み重ねが総合問題に活かせると信じてコツコツ頑張りました。
総合問題の時間を測る
巡回監査士補試験には模擬試験がありません。
理由は例題集からアレンジされて出題されるからです。
ということは、総合問題にどのくらい時間がかかるか、自分の実力をはかることが必要になります。
税法の試験時間は50分しかないため、総合問題で30分以内で解けるかどうかなど、タイマーをかけてやってみるのもよいでしょう。
タイマーをかけることで、少しではありますが試験の雰囲気に慣れることができます。
モチベーションの維持
巡回監査士補試験に向けて勉強を続けるために、モチベーションを高め、維持することが重要です。
ここでは、モチベーションを保つためのコツや集中力を高める方法、そして勉強の合間に取るべき休憩について説明します。
モチベーションの保つコツ
モチベーションを保つためには、まず目標設定をしましょう。具体的な目標を設定し、それを達成するために努力することで、モチベーションを維持できます。
また、自分の成長を可視化し、達成感を高めるために勉強記録をつけることもおすすめします。
手帳に勉強時間の記録をするだけでも、積み重ねを実感できてよいですよ。
集中力を高めるための方法
勉強の集中力を高めるには、スケジュールを立て、計画的に勉強時間を設けることで、無駄な時間を減らし、集中力を維持できます。
とはいえ、主婦はまとまった時間はとりにくいし、家族の予定が優先されるので、思うように計画どおりすすみません。
週ごとにここまで勉強すると決めて、予備日を作るなど、ゆとりある勉強計画にすることで「また勉強時間作れなかった」と落ち込む事なく、勉強に集中できるようになります。
また、断捨離するのもよいですね。勉強スペースを整え、不要なものを取り除くことで、気持ちの集中を高めることができます。
さらに、ポモドーロテクニックを使ってみるのもありです。25分の勉強と5分の休憩を交互に繰り返す方法で、集中力を向上させます。
勉強の合間に取るべき休憩
勉強の合間に適切な休憩をとることは、集中力を保つために重要です。
次の3つを取り入れて、集中を切らさないようにしましょう。
長すぎない5〜10分の休憩を取りましょう。
②体を動かす
休憩中に軽いストレッチや散歩をすることで、リラックスし、体をリフレッシュさせます。
③水分補給
水分を補給して脱水を防ぎ、脳の機能を維持しましょう。
これらを実践することで、モチベーションを保ち、集中力を高め、休憩を通じてリフレッシュすることができます。
まとめ|巡回監査士補の勉強時間は600時間!コツコツ勉強して合格を目指そう!
ここまで、フルタイムで働く主婦がどのくらいの時間をかけて巡回監査士補に合格できたかを紹介してきました。
私の巡回監査士補の勉強時間は600時間でした。
しかも3年もかかってしまいました。
試験に合格するためには、計画的な勉強、モチベーションの保持、効果的な勉強方法の確立が必要です。
主婦が巡回監査士補試験への挑戦は大変かもしれませんが、巡回監査で必要な知識の基礎が身につくようになりますので、頑張りましょう!
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