巡回監査士とは?難易度は?試験日3か月前でも間に合う?

巡回監査士

平成29年8月某日、会社の先輩からのひと言。

「巡回監査士受けてみたら?」

この日は、先輩方による個別面談でした。

”将来、自分が会社でどんなふうになっていきたいか?”

今後の会社に対する希望や現状の自分のことなどを話す機会として設けられた個別面談でした。

「はぁ、来年ですか?」

「いや、今年の試験で1、2科目先に受けてしまったら?残りは来年受ければいい。」

実は、私、去年の秋くらいから自分の仕事に対して先が見えなくなっていました。
やってみたいことはいろいろあったのに、今は何を目指していいかわからない。

「今は自分がしたいと思うことがないです。どんなことをするにしても基礎が弱いと何もできないですね。」

そう言ったところ、基礎を強めたいなら巡回監査士の試験を受けた方がいいと先輩からすすめられました。

”巡回監査士が基礎?!”

ちょっと待ってください!
そんな簡単な基礎的な内容の試験ではないはずです!!

「巡回監査士」とはどんな資格なのか?

私の勝手な目線も入っていますが、改めて調べてみました。

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巡回監査士とはどんな資格?

はてな?

「巡回監査士」の試験は、TKC全国会に所属している税理士事務所の職員を対象とした「上級職員実務試験」のことです。

「上級職員実務試験」ときくだけで、税理士事務所の仕事の「基礎」を学ぶ資格ではない!

難易度が高い資格だと、すぐにわかりますよね。

平成24年に「巡回監査士」という資格を創設し、今までの「上級職員実務試験」合格者を「巡回監査士」に認定する制度を設けました。

平成26年から「上級職員実務試験」の名称を「巡回監査士試験」に変更し、巡回監査士試験合格者は「巡回監査士」として資質向上を図っていくことになります。

「巡回監査士」は、コンサルタント系の民間資格認定団体として日本で最も権威のある公益社団法人全日本能率連盟の登録資格です。

名称変更とともに、TKC全国会だけで行われる資格から民間資格になりました。


これで、TKC全国会に所属している税理士事務所だけでなく、一般の人も受験できるようになります。

そう

「履歴書にも書ける資格」

になったんです!

これは大きい!!

「巡回監査士」の資格概要は、公益社団法人全日本能率連盟のHPでは、次のとおりに書いてあります。

専門分野

税務・会計を中心とした中小企業への経営助言

受験資格

・税理士及び税理士試験合格者

・「巡回監査士補」資格の取得者

資格付与の方法

試験(年1回、11月) → 認定(2年ごとに更新)

資格の内容

「巡回監査士」は、日本経済の屋台骨を支える全国約381万の中小企業および小規模事業者が、厳しい内外環境を乗り越えて自律的な経営を行うために、税務・会計を中心に支援する、主として税理士事務所の職員ならびにそこでの勤務を希望する方を対象とする新しい資格です。

資格データ

平成28年度取得者数:513名 累計資格保有者数:2,278名(平成29年3月現在)

「巡回監査士」とは、日本経済を支える中小企業や小規模事業者が、自律(=自分をコントロール)した経営ができるように税務・会計の面でサポートできる人であることを証明する資格です。

これでも、ピンとこない方は多いと思います。
私も税理士事務所に入ったときは、その重要性はよくわかっていませんでした。

例えばですが、税理士事務所の業務の一つとして、決算書・申告書作成があります。

今や会計ソフトや申告書作成できるシステムがあり、数字を入れていけば、計算されていく状態ではあります。

ただし、数字の入れ方や、内容が適正であればです。

AI普及でなくなる仕事の1つに「税理士事務所」がありますが、AIでできてしまう部分は、確かに仕事としてなくなるでしょう。

しかし、会社の社長や経理担当者とのコミュニケーション部分、会社のお金の出し入れの内容と入力の仕方などが、法律に沿って適正でなければ、信用性のある決算書・申告書は作成されません。

「この決算書・申告書は、正しく、適正に作られています」

というように保証するのが、税理士事務所の仕事の一つです。

それを行うのが「巡回監査」です。

毎月、定期的にお客様の会社の会計業務が適正に行われているか監査し、社長に経営助言をしたり、数字からみる気づきを促す仕事などをしています。

この分野の基礎部分の知識を持っているのが「巡回監査士補」であり、さらにレベルの高い知識で高度なサービスを提供できるのが「巡回監査士」です。

 

その「巡回監査士」の資格を持っている先輩から会社の個別面談の場で「巡回監査士を受けたら」と言われたとき、もちろん、「イヤ、今年は無理ですよ」と即答しました。

そりゃそうです。

試験日は11月1日。
残り3か月切ってます。
勉強が間に合いません。

ところが、気がつけば、私が「巡回監査士を受けます」宣言をする流れになっていたんです。

まんまと口車に乗せられたとしか言いようがありません。

こうなったら覚悟して「巡回監査士」を1~2科目でも受けるしかない!

まずは、どんな資格なのか?

テキストが届く前に、もっと知ってから試験勉強に取り組もうと決めました。

直近の合格率は?難易度はどのくらい?

平成26年から「上級職員実務試験」の名称を「巡回監査士試験」に変更したのですが、もともとは、「上級職員実務試験」なんですよね?
ということは、かなり難易度は高いです。

ここ数年の合格率がTKC全国会HPにありましたので、「巡回監査士」と「巡回監査士補」で合格率の推移を見てみましょう。

巡回監査士補(注1) 巡回監査士(注2)
平成23年 20.4% 8.1%
平成24年 18.0% 9.3%
平成25年 20.8% 7.2%
平成26年 15.3% 7.6%
平成27年 15.8% 11.5%
平成28年 22.3% 12.6%

(注1)平成27年まで中級職員実務試験として実施(平成28年より巡回監査士補試験に名称変更)
(注2)平成25年まで上級職員実務試験として実施(平成26年より巡回監査士試験に名称変更)

 

平成28年度の巡回監査士の合格率は12.6%と、近年では高いとはいえ、まだまだ低い!

「巡回監査士補」の試験は例題集の問題がそのまま出題されます。

「巡回監査士」の合格率の低さから、試験は例題集と同じ問題が出題されるのではない?と思ったのですが、過去に受験された先輩からは、「例題集と同じ問題形式だが、数字だけが違う」とききます。

数字だけ違うだけで、例題集とほぼ同じ問題が出題されるのに、この合格率です。

「巡回監査士」は、全国でも、まだ2,278名しかいません。

平成28年度の合格率は12.6%で、513名しか巡回監査士になれていません。

他の士業の資格登録者数と平成28年度の合格者数、合格率を見てみます。

士業

H28~H29年に
発表された
資格登録者数

H28年度
合格者数
A

H28年度
受験者数
B

合格率
A/B

巡回監査士

2,278名

513名

12.6%

税理士

76,410名

5,638名
(756名)

35,589名

15.8%
(2.1%)

公認会計士

29,303名

1,108名

10,256名

10.8%

行政書士

46,205名

4,084名

41,053名

9.9%

社労士

40,426名

1,770名

39,972名

4.4%

宅建士

1,004,662名

30,589名

198,463名

15.4%

※税理士試験は5科目合格する必要があり、合格者数は一部科目合格者含みます。H28年度税理士試験5科目合格者は756名。また、公認会計士の受験者数は願書提出者の人数です。他は、受験者数です。
巡回監査士試験は6科目合格する必要があり、全科目合格者の合格率になります。

巡回監査士の平成28年度受験者数は公表されている資料は見つけられませんでした。

わかり次第、記載します。

他の士業と比べて、遜色劣らぬ合格率(笑)

難易度は明らかに高いですね!

巡回監査士の受験資格は?

巡回監査士&巡回監査士補

「巡回監査士」の資格は、主に税理士事務所及び税理士法人に勤務する職員を対象とした資格です。

事務所職員の育成及びその資質向上を図ることを目的としています。
社員教育の一環であります。

 

実は、「巡回監査士」ともう一つ重要な資格があります。

「巡回監査士補」です。

「巡回監査士」の試験を受験するためには、まず、「巡回監査士補」の資格を持っていなければなりません。

税理士事務所に就職

巡回監査士補 取得(旧 中級職員実務試験合格者)

巡回監査士 取得(旧 上級職員実務試験合格者)

「巡回監査士」も「巡回監査士補」も試験科目は、全部で6科目あります。

通常、「巡回監査士」と「巡回監査士補」は、数ヵ月にわたりそれぞれの研修を受講し、研修の修了時に試験を受けます。

「巡回監査士」 と「巡回監査補」の試験科目は、次のとおりです。


試験科目

試験科目

試験時間

受験料

合格基準

①所得税法

各科目

45分

巡回監査士補試験

各科目

1,620円

(税込み)

巡回監査士試験

各科目

2,160円

(税込み)

各科目

70%以上

②法人税法

③消費税法

④相続税法

⑤巡回監査Ⅰ

(職業倫理、巡回監査)

⑥巡回監査Ⅱ

(企業会計、経営助言)

「巡回監査士補」は、受かればそれでOKですが、「巡回監査士」は、受ける際にもレポート提出があり、2年毎に更新のためのレポート提出があります。

 

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受験資格である「巡回監査士補」とは?

勉強

「巡回監査士補」というのは、TKC全国会と提携している税理士事務所の職員が受ける「中級職員実務試験」を受かった人のことです。

「巡回監査士補」の試験は、平成27年に民間資格となり、平成28年に、名称を「中級職員実務試験」に変更しました。

「巡回監査士補」(旧 中級職員実務試験)は、税理士事務所で働く上での基礎知識として、だいたい入所6か月~3年以内に受けるのが目安になっています。

私は、平成24年に初めて「巡回監査士補」(旧 中級職員実務試験)を受け、3年かかって全科目を取得しました。

~1年目~

・「巡回監査Ⅰ」「巡回監査Ⅱ」「消費税法」「所得税」の4科目合格
・「法人税法」と「相続税法」の2科目不合格

研修を数ヵ月間受けて、全科目を1日で1度に全部受けます。

私が受験した当時、「巡回監査Ⅰ」は、2つの科目に分かれていました。
5科目受かって2科目落としたということです。

残り2科目なので、来年で受からなければと思っていました。

~2年目~

・「相続税法」合格。
・「法人税法」不合格。

研修は受講せずに試験だけ受けました。

残り2科目なので、全部受からなければと気合が入り過ぎたのでしょうか。

~3年目~

ようやく「法人税法」合格。

晴れて、現在の「巡回監査士補」になれたのです。

「巡回監査士」は、「巡回監査士補」の上級の資格になります。

現在、「巡回監査士補」の試験内容は、問題集からそのまま出されています。

にもかかわらず、「巡回監査士補」で3年も手こずってしまった私にとって、「巡回監査士」は、簡単に受かるような資格ではないんです。

1度に全科目受からなくてもいい

勉強間に合わない

仕事をこなしながら勉強をしていかなくてはならない税理士事務所の職員にとって、すごく助かるのは、「巡回監査士」も「巡回監査士補」も全科目が受かればもらえる資格」だということです。

変な話、毎年1科目ずつ受けても、1度に全科目受けても、全科目が受かればいいんです。

この辺は、国家資格である税理士試験と同じですね。

働きながら勉強する社会人としてはありがたいです。

とはいえ、私は、1年に1科目ずつという受験のしかたはできないんだろうな~

民間資格となった巡回監査士

身近

冒頭でも申しあげましたが、現在、「巡回監査士」は、コンサルタント系の民間資格認定団体では最も権威のある公益社団法人全日本能率連盟の登録資格です。

平成24年に民間資格として登録されました。

公益財団法人 全日本能率連盟?

初めて聞きました!

ということで、公益財団法人 全日本能率連盟のホームページを見てみました。

公益社団法人全日本能率連盟とは?

公益社団法人 全日本能率連盟(全能連)は、『会員相互の協力により、公正な世論を促し、能率思想の普及を図り、これを実現する』という目的により、全国の能率団体が参集した連盟として1949年(昭和24年)に創立されました。

創立から半世紀を越えた現在も、内外関係機関等との交流を深めることで、「経営の科学化を推進」するとともに「産業界の健全な発展」を図り、ひいては「日本経済の発展および国際社会への貢献」に寄与するための活動を展開しています。

う~ん、ちょっと難しい。

とりあえず、どんな活動をしているのかみてみましょう。

全能連の具体的な活動は、先端経営の追求を目的とする「全国能率大会」の開催しています。

さらに、第3者の立場で厳格かつ公正な活動をしています。

「マネジメント関係資格称号に関する認証」・・・マネジメント関連の民間資格を審査・認証します。

「マネジメント・コンサルタント(MC)認定制度」・・・厳格な審査で優良な現役コンサルタントを認定します。

「マネジメント・インストラクター(MI)認定制度」・・・研修インストラクターを認定します。

ざっくり言うと、「日本経済の発展および国際社会への貢献」のために「経営」に関する指導をできる人を育てる資格や人材を認証・認定する機関ということでしょうか。

うーん

これでもなんとなくでしかわからん~

「巡回監査士」は、この3つの全能連の活動の中で、マネジメント関連の民間資格を審査し、認証する「マネジメント関係資格称号に関する認証」を受けたことになるということです。

とにかく、なんだかすごい団体に認められたということなんですね!

「巡回監査士」は、これから広く認知され、確実に伸びていく資格となるでしょう。

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まとめ

巡回監査士とは

「巡回監査士」は、税務・会計を中心とした中小企業への経営助言ができる専門分野の資格です。

 

全国でも、「巡回監査士」の資格保有者は、2,278名しかいません。

平成28年度の巡回監査士の資格試験

【合格率】

12.6%

【合格者数】

513名

他の士業の平成28年度合格率は、次のとおりです。

税理士 15.8%(全科目合格者 2.1%)
公認会計士 10.8%
行政書士 9.9%
社労士 4.4%
宅建士 15.4%

他の士業と並ぶくらいの合格率ですね!

「巡回監査士」は、難易度が高いんです!

私は、今年、「法人税法」だけ受けることにしました。

理由は3つ。

①「巡回監査士補」の試験で一番手こずった科目だから
②40代主婦がフルタイムで働きながら資格勉強するには、体力的にもきついし、記憶力も衰えているから
③「法人税法」の基礎を再び学びたいと改めて思ったから

来年は、残りの5科目を「法人税法」の勉強に時間をとられずに勉強できるので、来年の冬には「巡回監査士」になれるように頑張りますね!

試験日は、平成29年11月1日!

残り3か月弱、頑張ります!!

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