2017年4月から「簿記初級」が新設されました!
簿記初級は、今まであった簿記4級をリニューアルさせたものです。
簿記初級では、簿記3~2級の基礎的な問題が出たり、簿記4級の試験範囲の「決算仕訳」を省いたり、と何やらいろいろ変化があるようです。
さらに、簿記初の「ネット試験」!
簿記初級の難易度は、簿記3級に比べてどうなのか?
簿記初級のテキストはどんなのがあるのか?
簿記初の「ネット試験」とは?
今回はそんなお話をします。
簿記初級とは?簿記初級の難易度は簿記3級とどう違う?
簿記検定は、主催団体が「日本商工会議所・各地商工会議所」「全国経理教育協会」「全国商業高等学校協会」の3つあります。
そのうち、「日本商工会議所・各地商工会議所」主催の「日商簿記検定試験」は、受験者数年間60万人と最も受験者数が多いです。
日商簿記は、簿記初級と簿記3~1級と4種類あります。
2017年2月までは、簿記4~1級の4種類でしたが、2017年4月より簿記4級が簿記初級にリニューアルされました。
簿記初級は、簿記4級のリニューアルであるため、簿記3級と比べて難易度は、「やや易しい」です。
簿記初級と簿記3級では、難易度の違いがどのくらいあるのでしょうか?
難易度を次の8つの項目からみていきますね。
- 基準
- 試験出題数
- 試験形式
- 試験日
- 試験時間
- 受験料
- 合格率
- 合格発表
【基準】
簿記初級は、「ビジネスパーソンが業種・職種に関わらず企業人全てに必要とされる簿記の基本原理および企業の日常業務における実践的な簿記の知識習得を目指す試験」であるため、簿記初級の出題範囲は、これまで簿記3級や簿記2級の出題項目であった範囲が一部含まれております。
簡単にいえば、簿記の基本用語や複式簿記の仕組みといった簿記の基礎を理解しているかどうかを問う試験です。
簿記3級や簿記2級の出題範囲が含まれているとはいえ、簿記の基本原理や日常業務における簿記の知識であるため、簿記初級が簿記3級より難易度が上がるわけではないようですね。
【試験出題数】
簿記初級の試験問題数は、3問ありますが、簿記3級は、5問です。
仕訳問題は両方とも出ますが、決算仕訳は簿記初級では出題されません。
【試験形式】
簿記初級は、ネット試験です。
簿記初のインターネット形式の試験となります.
簿記3級は、筆記試験です。
【試験日】
簿記初級は、商工会議所が認定いたしました「商工会議所ネット試験会場」で受験できます。
簿記初級の試験日等は、各ネット試験会場が決定しますので、詳細は各試験会場へお問い合わせが必要になります。
試験会場を問わなければ、好きな日に試験を受けることが可能です。
簿記3級の試験日は、年3回だけ。
6月は第2日曜日、11月は第3日曜日、2月は第4日曜日です。
簿記初級のほうが、簿記3級より受験のチャンスが確実に多いので、受けやすさは抜群ですね。
【試験時間】
簿記初級の試験時間は、40分。
簿記3級の試験時間は、60分。
【受験料】
簿記初級の受験料は、2,200円(税込)。
簿記3級の受験料は、2,850円(税込)。
【合格率】
簿記初級の合格率は、55.7%(2017.4.1~11.30)。
簿記3級の合格率は、40.3%(147回 2017.11.19)。
【合格発表】
簿記初級の合格発表は、試験終了後すぐに、画面に表示されます。
試験結果は試験会場でプリントアウトし、お持ち帰りいただけます。
合格証については、試験終了後1ヵ月以内に、ネット試験会場より、合格証書(カード)が交付されます。
簿記3級の合格発表は、合格発表の期日や方法、証書の受け渡し方法等は、商工会議所によって異なります。申し込みの際にご確認ください。
簿記初級と簿記3級の違いを、簡単に表にしてみました!
簿記初級 |
簿記3級 |
|
基準 |
ビジネスパーソンが業種・職種にかかわらず日常業務をこなすための必須知識。 簿記の基本用語や複式簿記の仕組みを理解し、業務に利活用できる。 |
ビジネスパーソンに必須の基礎知識。 |
試験出題数 |
出題数3問 |
出題数5問 |
試験形式 |
ネット試験 |
筆記試験 |
試験日 |
ネット試験会場が試験日を決めています。時間や場所を選ばなければ、いつでも試験可能(日本商工会議所会場では原則として第3金曜日は毎月試験を実施) |
原則として6月は第2日曜日 |
試験時間 |
40分 |
60分 |
受験料 |
2,200円 |
2,850円 |
合格率 |
55.7% |
40.3% |
合格発表 |
試験結果は試験終了後すぐに、画面に表示されます。 |
合格発表の期日や方法、証書の受け渡し方法等は、商工会議所によって異なります。申し込みの際にご確認ください。 |
簿記初級は、簿記の基本用語や複式簿記の仕組みといった簿記の基礎を理解しているかどうかを問う試験です。
試験形式は、ネット試験になるため、まだ馴染みはありませんが、筆記試験である簿記3級と比べると、試験日が多く、受験料も2,000円台とリーズナブルなので非常に受けやすいです。
簿記初級は、出題範囲も基本的な問題しか出ませんし、受験のチャンスが非常に多いですね。
そういった面からも、簿記初級は簿記3級の難易度より「やや易しい」とみていいのではないでしょうか。
日本商工会議所公認!簿記初級テキストとは?
それでは、簿記初級が難易度が「やや易しい」とわかったところで、そうはいっても簿記初心者はどのように勉強をすすめていいのかわかりません。
さらに、簿記初級のテキストは、出版しているところが非常に少ないんです。
そのうち、下記の2冊のテキストが、日本商工会議所公認となっており、テキストの中身も簿記3級よりも表現が易しくなっています。
TAC出版
スッキリわかる日商簿記初級 滝澤ななみ・TAC出版開発グループ 共著
中央経済社
土日で合格(うか)る日商簿記初級 資格の大原 著
簿記とは何かというところから始まり、簿記3級のテキストよりも初心者にわかりやすく言葉をかみ砕いて書いてあります。
ネット試験のことも、細かく書かれていますので安心ですね!
簿記初級のネット試験の体験版で事前練習!
それでも、ネット試験って不安という方には、「ネット試験の体験版」があります。
日本商工会議所サイトでは、簿記初級の試験本番と同じような環境で試験を試すことができる「ネット試験(体験版)」を用意されています。
ネット試験では、試験スタート前に、パソコンに自分の名前や、住所等を入力しなければなりません。
また、試験中も数字等を入力するので、ある程度、ネット試験の仕組みに慣れておくこと必要があります。
簿記初級の勉強をした実力を試験本番できちんと発揮できるように、あらかじめ体験版で予行練習しておくことをおすすめします。
日本商工会議所サイトの「ネット試験(体験版)」は、こちらからどうぞ!
まとめ
簿記初級の難易度は、簿記3級より「やや易しい」です。
簿記初級は、「簿記の基本用語や複式簿記の仕組みといった簿記の基礎を理解しているかどうか」を問う試験です。
試験形式は、「ネット試験」になるため、まだ馴染みはありませんが、筆記試験である簿記3級と比べると、試験日が多く、受験料も2,000円台とリーズナブルなので非常に受けやすいです。
簿記初級のテキストは、「日本商工会議所公認テキスト」があります。
また、簿記初級の試験形式である「ネット試験」には、日本商工会議所サイトに「ネット試験(体験版)」がありますので、ぜひご活用くださいね!
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