簿記3級は簡単とネット上でよく見かけます。
しかし、簿記3級の合格率が40~50%と低いのはなぜでしょうか?
例えば運転免許の合格率は70%と言われていますが、同じように簡単だといわれている簿記3級は10人に4~5人しか受からないのには理由があるのです。
今回は簿記3級の合格率が低い理由とどう勉強すれば合格に近づけるのか?というお話をいたします。
簿記3級の合格率が低い4つの理由とは?
簿記3級の合格率はだいたい40~50%と言われています。
はじめに簿記3級の合格率の推移をみてみましょう。
回 |
受験者数 |
実受験者数 |
合格者数 |
合格率 |
153(2019.11.17) |
99,820名 |
80,130名 |
34,519名 |
43.1% |
152(2019.6.9) |
91,662名 |
72,435名 |
40,624名 |
56.1% |
151(2019.2.24) |
104,357名 |
80,360名 |
44,302名 |
55.1% |
150(2018.11.18) |
111,657名 |
88,774名 |
38,884名 |
43.8% |
149(2018.6.10) |
101,173名 |
79,421名 |
35,189名 |
44.3% |
148(2018.2.25) |
102,212名 |
78,243名 |
38,246名 |
48.9% |
147(2017.11.19) |
113,559名 |
88,970名 |
35,868名 |
40.3% |
146(2017.6.11) |
102,077名 |
80,227名 |
40,880名 |
50.9% |
簿記3級は簡単とネット上でよく見かけますが、10人中5~6人ほどは落ちているので意外と合格率が低いですよね。
また、簿記3級での標準的な合格までの勉強期間、勉強時間は次のようになっています。
勉強時間は、80~100時間
いろんな資格試験の中では、勉強期間も勉強時間も決して多くないにもかかわらず、簿記3級の合格率が低い理由は、大きく次の4つに挙げられます。
- 簿記3級の合格率が低いのは、簡単なイメージが先行しているから
- 簿記3級の合格率が低いのは、電卓持ち込みで安心しちゃうから
- 簿記3級の合格率が低いのは、試験回数が多いから
- 簿記3級の合格率が低いのは、受験料が低いから
それでは、簿記3級の合格率が低い理由についてお話していきます。
①簿記3級の合格率が低いのは、簡単なイメージが先行しているから
簿記3級は簡単だとネット上で評価をする人が結構おられます。
簿記3級が簡単というのは、必要な勉強をすれば合格はできるという意味であり、まったく勉強しなくても合格できるという意味ではありません。
ネット上の評価を真に受けて、真剣に勉強しないまま受験して不合格になる人も多いので注意しましょう。
また、簿記3級というのは商業高校や、大学でも経済系の学部でないと授業で習うものではありません。
商業高校や一部の大学で授業の一環として受けた人と、まったく簿記に触れたことのない人とは、簿記の独特の用語や伝票から試算表などの計算などの感じ方は大分違うのではないでしょうか?
簿記に触れたことのない人は、商業高校や一部の大学で授業の一環として受けた人より簿記3級へのハードルが高いんです。
ネット上の簿記3級に対する簡単なイメージを真に受けて十分に勉強せずに受験してしまうことが、簿記3級の合格率を低くしている理由の1つではないでしょうか?
②簿記3級の合格率が低いのは、電卓持ち込みで安心しちゃうから
簿記3級では電卓の持ち込みもできます。
計算問題がでても電卓があるから安心と思ってしまうんですよね。
しかし、問題を解いていくとわかるように算数的な頭の使い方を必要とします。
そのためかなり苦手意識を持つ方も多いんです。
簿記特有の算数的な頭の使い方に慣れるまで受からないということもよくあるので、この簿記3級の合格率を低くしている理由の1つといっても過言ではないでしょう。
③簿記3級の合格率が低いのは、試験回数が多いから
簿記3級の試験日は年に3回あります。
実は試験当日に会場に行くとわかりますが、意外と空席があります。
冒頭の合格率の表からもわかるように、受験者数に対して実受験者数は、だいたい20%ほど。
10人に2人も欠席しているです。
これは、試験日が年に3回あるので用事や勉強不足を理由に受けない人もいるからです。
逆にまたすぐに受ければいいかと勉強不足のまま受験する人もいるため、簿記3級の合格率を低くしている理由の1つといえます。
④簿記3級の合格率が低いのは、受験料が低いから
簿記3級の受験料は2850円です。
しかも年3回の試験のため、またすぐに受けられるという安易な気持ちになりがちです。。
そのためあまり真剣に試験対策や試験勉強をせずに受験する人もいますので、簿記3級の合格率を下げているともいえます。
合格率が低い簿記3級に合格するためには?
簿記3級をはじめ、資格試験というものは過去の試験形式と同じような問題構成になっています。
毎回同じような問題構成だということは、試験当日の時間配分や雰囲気を過去問題集や模擬試験などから練習することができます。
そうは言ってもいきなり過去問題集や模擬試験をみても解けるはずがありません。
簿記に触れたことのある人でないならば、はじめは初心者でもわかりやすい言葉やイメージしやすいイラストが掲載されている教科書や問題集をえらびましょう。
必要なテキストは3冊です。
- 初心者でもわかりやすい教科書
- スキマ時間でも解きやすい問題集
- 試験形式そのままの過去問題集
模擬試験は時間に余裕があればしておくとなおベストですが、過去問題集だけでも十分試験当日の練習に役立ちます。
簿記3級テキストの選び方をよりわかりやすく書いたこちらの記事もあわせてどうぞ。
まとめ
簿記3級の合格率が低い理由は大きく4つあります。
- 簿記3級の合格率が低いのは、簡単なイメージが先行しているから
- 簿記3級の合格率が低いのは、電卓持ち込みで安心しちゃうから
- 簿記3級の合格率が低いのは、試験回数が多いから
- 簿記3級の合格率が低いのは、受験料が低いから
簿記3級は、必要なことをしっかりと勉強していれば確実に合格を狙える試験です。
70点取れたら合格という試験なので、真面目にテキストを勉強すれば、初心者の方でも独学でも十分合格できます。
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